パフィンの小さな島

Introduction
世界中にファンを持つカートゥーン・サルーン最新作 世界中にファンを持つカートゥーン・サルーン最新作
本作は、アカデミー長編アニメ賞に4度ノミネートされたアイルランドのスタジオ、カートゥーン・サルーンが、幼い子供たちのために製作した人気TVシリーズ(※)をもとに、長編映画化した作品です。愛らしいキャラクターたち、耳に残る音楽、美しい自然描写と、スタジオの特徴を最大限に生かした本作は、本国ダブリンの映画館で一年にわたるロングランヒットとなるほど、多くの人に愛されています。
自然保護、多様性、調和といった現代的なテーマを、美しい自然の中に描く 自然保護、多様性、調和といった現代的なテーマを、美しい自然の中に描く
主人公は絶滅危惧種に指定されている海鳥パフィン(ニシツノメドリ)の女の子ウーナと弟のババ。世界遺産スケリグ・マイケル島などアイルランドの島々にインスパイアされたというトンガリ島を舞台に、愛らしい冒険が繰り広げられます。戦いなどの暴力を排し、行方不明のパフィンの卵を探すという一見シンプルな物語にみえて、自然保護、多様性、調和といった深いテーマが、美しい自然の中に描かれます。
誰もが自分らしく暮らせることの大切さを描く 誰もが自分らしく暮らせることの大切さを描く
本作は、故郷を失い新しい環境で居場所を見つけられないイザベルというキャラクターを物語の中心に据え、シリーズの主人公であるウーナは、イザベルを見守り、友達になれるよう手を差し伸べるというストーリー。誰もが自分らしく暮らせる場所があることの大切さと私たちにできる手助けについてのメッセージは、子供はもちろん、大人の心にも響くことでしょう。
絵本の中に迷い込んだようなアニメーションの魅力 絵本の中に迷い込んだようなアニメーションの魅力
オオカミやアザラシなど印象的な動物を登場させてきたスタジオらしく、パフィン、トガリネズミ、ウサギ、ハリネズミなどアイルランドに暮らすたくさんの生き物と植物が今回も登場します。動物も花や葉も丁寧なリサーチに基づき正確に描くことで、自然そのものが持つ美しさを引き出し、観客はまるで絵本の中に迷い込んだような感覚を覚えます。
トム・ムーア監督が信頼し、バトンを預けた才能あふれるスタッフたち トム・ムーア監督が信頼し、バトンを預けた才能あふれるスタッフたち
トム・ムーアは、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』同様、パフィンの保護区があるアイルランド西部、ケリー県への家族旅行から、本作のアイデアを得ました。そして本作の監督を、スタジオ設立当初から特殊効果スーパーバイザーとして活躍してきたジェレミー・パーセルにゆだねました。 カートゥーン・サルーンは、スタッフが短編から長編へと監督デビューする機会を積極的に提供しています。すでに『ウルフウォーカー』でロス・スチュアートが長編監督デビューを果たし、短編『レイト・アフタヌーン』がアカデミー賞にノミネートされたルイーズ・バグナルが、長編『Julián』を準備しています。ヨーロッパ中から集まったスタッフは、家庭的なスタジオの雰囲気に助けられ、イザベルのように自分たちの新しい居場所をキルケニーに見つけているのです。 音楽が印象的なのもカートゥーン・サルーンの特徴の1つ。今までもキーラ、ブルーノ・クレ、オーロラと才能あるミュージシャンとコラボレーションし、作品を生み出してきました。今回はアイスランドのアイナー・トーンベルグが、一度聞いたら忘れられない、どこか懐かしい楽曲を本作のために書き下ろしました。
※TVシリーズは、2015年にシーズン1(39話)、16年にシーズン2(39話)が作られ、アニー賞、エミー賞をはじめ数々の賞にノミネートされ、キッズ・スクリーン賞を2度受賞。
Story
アイルランド西部の小さな島(トンガリ島)に暮らすパフィン(ニシツノメドリ)の女の子ウーナと弟のババ、仲間の動物たちが繰り広げる冒険と、友情の物語です。ある日、大きな嵐によって故郷を失った動物たちがトンガリ島に逃れてきます。パフィンの仲間の鳥であるエトピリカのイザベルは、新しい環境になじめず、なかなか友達を作ることができません。みんなに認めてもらいたくて、イザベルが誰にも相談せずにしたことが、思いもかけない結果を招いてしまいます。ウーナと仲間たちは、イザベルを助けることができるでしょうか。
Character
ウーナはママ、パパ、
そして弟のババと一緒に
トンガリ島で暮らしています。
とても友達思いで、
みんなと一緒に島を探検するのが大好きです。
イザベルは故郷の島を破壊した嵐から逃れて
トンガリ島に到着したばかり。
彼女は新しい環境に適応するのに苦労していますが、
本当は心やさしい
パフィンの仲間なのです。
ママは、トンガリ島のパフィンたちを導く
リーダーのような存在です。
不安をかかえるイザベルを、
励ましやさしく見守ります。
ママの目はピンク色に描かれています。
上野樹里
1986.05.25生まれ 兵庫出身。主な出演作にドラマ「のだめカンタービレ」、「江~姫たちの戦国~」、「監察医 朝顔」。映画「スウィングガールズ」、「のだめカンタービレ最終楽章 前・後編」など。明るいキャラクターからシリアスな役まで幅広く演じる女優として活躍している。近年には、ドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」、「ヒヤマケンタロウの妊娠」、「私小説 -発達障がいのボクが純愛小説家になれた理由-」、ミュージカル「のだめカンタービレ」、映画「隣人X-疑惑の彼女-」などに出演した。また、テレビ東京の「新美の巨人たち」ではレギュラーでナレーターを務めており、ナレーションなど活躍の場を広げている。
Comment
ウーナのママは、 
自分達がコントロール出来ない気候変動の環境下で、
子供達みんながすくすくと育っていく事を願うママ鳥です。 
そんなウーナのママがイザベルに、ある一言で希望を与えたように、
安らぎの場所はきっと作れるという強さを
皆さんに抱いて頂けるよう挑みたいと思います。 
パパはママより少し大きくて、
青い目をしています。
くちばしをこすり合わせるのは、
パフィンの愛情表現の1つです。
ババはウーナの弟で、
お姉ちゃんのようになりたいと憧れています。
好奇心旺盛で、島を探検するときは怖いもの知らず。
いつも島の新しい生き物について学び、
新しい友達を作っています。
ナレーターが言うように、
「誰もババには勝てません」。
フェニックスはイザベルの親友で養子の弟。
イザベルの家族と一緒にトンガリ島にやってきます。
彼は新しい体験にチャレンジするのが好きで、
すぐに友達ができます。
マーヴィンは海で遭難し、
トンガリ島の海岸に流れ着きます。
幼いマーヴィンは怖がりで、
ウーナたちが彼を見つけるまで洞窟に隠れていました。
とても臆病なので、ウーナは彼を励まして、
島の美しさを知ってもらおうとします。
モッシーはとても小さく、
とても興奮しやすく、とても素早く動きます。
いつもお腹を空かせていて、
時々ちょっとやんちゃで生意気ですが
愉快な子です。
メイは負けず嫌いでエネルギッシュですが、
友達の成功をいつも応援しています。
新しいことに少し怖気づくこともありますが、
仲間と一緒なら勇気がわいて
新しいチャレンジに立ち向かうことができます。
シルキーは、
ウーナと一緒によく水中で遊びます。
怒ったり悩んだりすると、
ちょっと泣き虫になってしまいます。
バーニーは、
物知りなおじいちゃんヤドカリです。
若い頃の昔話が長いのがたまにキズです。
トンガリ島のみんなを
やさしく見守るお父さんのような存在です。
Staff
1999年にバリーファーモット・カレッジを卒業後、設立されたばかりのカートゥーン・サルーンに参加。アニメーション業界で20年以上の経験を持つ。アニメーション制作のソフトウェアに精通し、スタジオの技術面を支えてきた。初期短編作品である「FROM DARKNESS」(2002)や『ブレンダンとケルズの秘密』(09)で殊効果スーパーバイザーを務めた後、いったんカートゥーン・サルーンを離れたが、友人でもあるトム・ムーアに乞われ、2014年スタジオに戻り、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(14)の特殊効果スーパーバイザーとなった。さらに『ブレッドウィナー』(17)と「預言者」(14)に参加した後、TVシリーズ「ウーナとババの島」の制作を担当。2019年から本作の監督をスタートし、パンデミックを経て2023年に完成させた。
アニメーション監督。TVシリーズ「ウーナとババの島」や、アカデミー賞にノミネートされた『ブレッドウィナー』で、主人公パヴァーナが語る物語シーンのアニメーション監督を務めた。短編デビュー作「CAT CALLED JAM」(20)を監督した後、本作では助監督を務めた。チェコ、ドイツ、マレーシア、カンボジア、イギリスなど世界中のスタジオの制作する作品に携わる。TVシリーズ「猫のピート」(17~22)、『ブレンダンとケルズの秘密』、「預言者」に参加し、本作では、イザベルの回想シーンのアニメーション監督も務めた。
Review & Comment
アイルランドのスタジオ・ジブリと呼ばれて久しいカートゥーン・サルーンの最新作は、まさに彼らの『となりのトトロ』なのかもしれない。
エンパイア・マガジン ★★★★
カートゥーン・サルーンのアニメーション・スタイルは、幻想的かつ、とても個性的で、スタジオ・ジブリやピクサーと完全に肩を並べている。今回も彼らはすべてのシーンを自然に対する絶対的な驚きと喜びで満たしている。
ガーディアン紙
パフィンの卵が行方不明になるという、ささやかな物語に見えて、実は感受性を強く刺激するゴージャスな作品だ。
タイムズ紙
パフィン・ファンの幼い子どもたちはもちろん、優しく華麗なアニメーションに癒されたい親たちにとっても、本作は嬉しいニュースだ。
オブザーバー紙