あれだけの絵本作家が、自分の両親のごく平凡な庶民の人生をこのように描き切ったということに感動しました。
末盛千枝子
絵本編集者
『この世界の片隅に』のすずさんたちと同じ頃、別の国に住んでいた夫婦のお話です。戦時中に布が足らなければ、「だからスカートは短くしましょう」と反対のことをやっていたり。違うところも、でも、同じところも。世界のもうひとつの片隅が見えました。
片渕須直
アニメーション監督
ふつうの人生が、淡々とリアルに描かれていく。絵も心も、しみじみと美しい「文学」である。何度も涙が出た。
林望
作家・国文学者
終戦の年、僕は5歳。東京郊外の空はすでに戦場だった。僕は両親にエセルとアーネストを重ねていた。わが子を守り必死に生きる2人の命は美しく輝いていた。
志茂田景樹
作家・読み聞かせ隊隊長
この映画を一番に薦めたいのは両親です。
楽しいだけでなく切ない部分もありますが、一緒に観たいし、きっと観たいと言ってくれると思います。
豊田エリー
女優
遠い場所、ちょっと昔、自分たちとすれ違うことすらなかった見知らぬ家族の話なのに、他人事とは思えない。ぼくたちは彼らで、彼らはぼくたちそのものだ
石川直樹
写真家
レイモンド・ブリッグズの作品がすてきなのは、ふつうの庶民を主人公にしていること。この映画に登場する彼の両親も貧しいふつうの人ですが、この二人に対する深い愛情が、原書にも映画にも満ちあふれていて胸を打ちます。
さくまゆみこ
翻訳者
温もりのある、あのレイモンド・ブリッグズの絵が人生というものを見せてくれます。
第二次世界大戦をはさんだ時代と生活。恋や子育て、戦時下の現実、老いて死ぬことまで。
淡々とありのままを描いて、しかもずしんと重い、冷徹さと温かさ。
小田部羊一
アニメーター
これは普遍的な人間ドラマなんかじゃない。
だって「普通の家族」が、「普通じゃない時代」を生きようとしたんだから。
クリス-ウェブ 佳子
モデル / コラムニスト
とても素敵な映画でした。
淡々と描いているけど、親への愛情が漂っています。だからイギリスのちょっと昔の話であっても、日本人が見ても共感できると思います。
ピーター・バラカン
ブロードキャスター
1928年から71年までを、非常に魅力的で、やさしいノスタルジーをもって描く。
2Dのレトロなアニメーションスタイルとよくフィットする。
スクリーンインターナショナル
ブロードベントとブレッシン、脇役の声優たちが素晴らしい。誠実な作品であり、四つ星の喜び。
デイリー・メイル
ブリッグズが描いた愛すべき両親の家が、細部にわたって完璧に再現されている。
ブレンダ・ブレッシンとジム・ブロードベントが演じる夫婦がぴったりだ。
善良な二人と、同世代のイギリス人への贈り物として、やさしくも強く心に訴える。
サンデー・タイムズ
心を掻き立てる長編アニメーションだ。
まるでノエル・カワードの戯曲「幸福なる種族」のようだ。
インディペンデント
順不同・敬称略